創業1793 寛政5年

名張市夏見944
電話 0595-63-0430
代表者 澤 滋久
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■ 取扱商品・サービス

 日本酒(参宮、みのわ)

「参宮」、「みのわ」など店内に並べられている日本酒

■ 事業の沿革

 酒造業の創業は、江戸時代寛政5年に名張藤堂家より酒造を許可されたことからの始まりです。それ以前は、村の庄屋を務める傍ら、お茶の加工や名張川の水力を利用し、水車で菜種油の精製を行っておりました。
 澤家は代々、澤佐次右衛門を名乗り、9代目佐次右衛門の時代に酒造業を創業しました。現在15代目澤滋久が当主として社氏を兼務し、酒造りを続けています。

店舗の外観


 江戸時代、名張藤堂家との繋がりが強く、安政の大地震の際、藤堂家屋敷の建て替えに木材を寄進したことの褒美として、屏風を1隻頂戴し、澤家に現存しています。また、江戸時代の末期には、11代目佐次右衛門が無足人として、天誅組の乱の鎮圧に従軍した時の様子が日記として残っています。
 大正10年3月に澤佐酒造合名会社として法人化しました。昭和の初期には、現在の近鉄大阪線(当時 参宮急行)の車内での販売をきっかけにお伊勢参りの銘柄「参宮 さんぐう」を売り出し、現在も登録商標としてご愛顧いただいています。
 代々の当主が、日記や書付を残していますが、商売が順調な時は少なく、そうでない時は様々なことが記されており、特に明治23年の世界恐慌以後は非常に厳しい思いが書面に残っています。現在もそうした経験や思いを受け継ぎ、商売に取り組んでいます。また、近年では、地域銘柄「みのわ」を発売し、地域の皆さんと協働で酒米造り、酒造りを行い、地域・人との繋がりを大切にしています。

■ 経営理念・特色

 米・水・人に感謝し、丁寧な酒造り一筋。

酒米を蒸している甑

日本酒製造に欠かすことのできない製麹(せいぎく)

蒸した米にこうじ菌を混ぜる蔵人たち

櫂入れ(酒母やもろみなどの材料を櫂棒で混ぜる作業)の様子

■ 地域に根差した酒蔵を目指して

Q 酒造業を始めたのはいつからですか?
 A 江戸時代の1793(寛政5)年、澤家とつながりがあった名張藤堂家から酒造の許可を頂いたことが始まりです。その前は、村の庄屋を務めながらお茶の加工や名張川で水車を使った菜種油の精製をしていました。

店内の様子

 Q 地元への強いこだわりを持って、酒造りを続けてきたそうですね
 A 地域に根差した酒蔵を目指し、2014(平成26)年からは地元産の酒米「神の穂」を使用した純米大吟醸「みのわ」を販売しております。酒造りに欠かせない水も紅葉の名所として知られる香落渓から滲み出た地下水を利用しています。
 また、昭和初期に参宮急行(現在の近鉄大阪線)の車内で販売していたことから命名した「参宮」は、伊勢参宮街道であった名張の地酒として、長年地域の皆さまにご愛顧頂いております。

手間を惜しまない仕込み

 Q 酒造りで特に心掛けていることは?
 A 米を大切にする心を忘れず、一つひとつ手間を惜しまず仕込むことです。その甲斐あって、1998(平成10)年からは7年連続で全国新酒鑑評会の金賞を受賞するなど質の高さが評価されました。

澤さん