創業1890 明治23年
名張市中町340
電話 0595-63-0069
代表者 梅田 平八
■ 取扱商品・サービス
家庭金物や日用品、贈答品、利器刃物、工具、建築金物、建築材料を販売しております。
鍋などの家庭用品が並ぶ会津屋の店内
■ 事業の沿革
弊社は明治23年(1890年)創業で、屋号の会津屋は奥州會津(現在の福島県会津)に因んだものです。天正2年(1574年)に會津藩の家臣であった、梅田傳右衛門が會津の地より梁瀬村下横町(現在の中町鳥居近く)に移り住んだことが梅田家のルーツです。嘉永5年(1852年)に11代梅田甚右衛門が蔵持村の小林新七さんより鋳造業を譲り受け、12代傳介が嘉永6年(1853年)に蔵持村に工場を新築。また、安政3年(1856年)5月には梁瀬村八丁畷(現在の上八町)に移転し、鋳造所を新築しました。本家の鋳造鍋・釜等の販売をするために、分家である初代梅田千代枩が明治23年(1890年)に梁瀬村下横町(現在の中町340番地)で、「会津屋」を創業しました。播州播磨より鎌職人を雇い入れ、丸之内に工場を構えていろんな鎌の製造を始めましたが、その後、業務拡張とともに仕事が増えたので職人さんを増やしました。そのときに仕事を手伝いに来ていただいていたのが高北新治郎さんで、後に独立され、犂などの農機具製作所を立ち上げた、現在の(株)タカキタの創始者です。
弊社で製造していた鎌は、(カネ ア イチ)鎌として商標登録し、県内はもちろん、奈良県にまで販路を拡大しました。昭和48年に法人化して現在の(株)会津屋を設立。また、平成6年9月に瀬古口に支店を開設し、建築金物、材料を専門に扱う店として事業を拡大しました。 現在の経営者である梅田平八は4代目に当たります。
昨今は企業間格差が拡大し、今後更に厳しい状況は続くものと思われます。特に零細企業にとって、見通しは明るいものではないと思います。
会津屋の外観
奥さまの梅田裕子さん
■ 経営理念・特色
信用を第一に、親切・丁寧をモットーとしております。
建築金物、材料を扱う瀬古口支店
■ 「親切・丁寧」を第一に
Q 会津屋のルーツは鋳造業なんですね。
A 梅田家の本家が安政年代、現在の上八町に鋳造工場を持ち、そこで鋳造した鍋や釜の専門販売店として分家である梅田千代松が明治23(1890)年、中町に今津屋を創業したと聞いています。
特約店の看板が残っている
Q 小売店として創業した会津屋の取り扱い商品は?
A 当初は草刈り鎌が主力商品でした。播磨から雇っていた腕のいい職人さんが作ったもので、芝刈り用や山の下刈り用の鎌の他、のぼり鎌や三日月鎌など特殊な形のものもあり、近畿や関東方面の特約店に卸していました。各問屋さんに配った特約店の看板が今も残っています。
しかし時代の変遷とともに必需品ではなくなった鎌の需要が減り、私が嫁に来た45年前には職人さんも播州に帰っており、播州から鎌を仕入れていました。
その後は、アルミや鉄製の鍋、釜、鍬、フライパン、包丁の他、洗剤、食品などの家庭用品全般とギフト商品など、幅広く取り扱うようになりました。平成6(1994)年には、建築金物、材料を専門的に販売する支店を瀬古口に出店し、主人の4代目、平八が経営しています。
創業当初、主力商品だった職人手作りの草刈り用鎌
Q 長寿の秘密と今後について教えてください。
A 老舗を守るという気持ちはありますが、ホームセンターなどの大型店の進出により、家庭用品を扱う当店の経営は今後も非常に厳しいと思います。しかし会津屋をご愛顧頂いている方のためにも、「親切・丁寧」を第一に頑張っていきたいと思っています。
瀬古口支店外観