創業1877 明治10年
名張市桔梗が丘2-3-5
電話 0595-65-1932
代表者 川地 清広
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■ 取扱商品・サービス
市内小・中学校、高等学校の卒業写真アルバムの制作を始めとし、七五三や成人式等の記念写真、それに婚礼写真や各種証明写真を主に扱っております。今でこそ卒業写真アルバムの制作は全国的にもポピュラーなイベントとして広がっていますが、学校でのいろんな思い出を同級生の顔写真やスナップ写真とともに残すアイデアを考案したのは私です。
写真館の外観
■ 事業の沿革
明治10年(1877年)、名張市新町で川地長七が写真館を創業しました。三重県下で現存する最古の写真館であり、全国でも数少ない写真館のひとつです。その後2代目義郎、3代目覚、4代目博公と続き、現在は私、清広が5代目で、平成29年に厚生労働大臣表彰、卓越技能章(現代の名工)を受章し、労働大臣検定の肖像写真一級技能士も取得しました。
昭和58年1月、私の代で新町から現在地の桔梗が丘へ移転しました。伊賀まちかど博物館に指定されており、写真創成期のガラス写真やヨーロッパから輸入されたカメラなどを見ていただくことができます。また私の後継者として、6代目になる娘の美貴が店を手伝いながら写真撮影の技術を磨いています。
新町の川地写真館は大正10年(1921)に建てられました。写場を2階に設け、たくさんの光が入るよう屋根の一部はガラス張りとし、洋風建築の要素をふんだんに取り入れた、当時としては非常にモダンな建物です。商業建築の遺構として貴重なことから、平成20年(2008)7月に登録有形文化財に登録されました。
創業時の外観
初代の長七さん
館内にある古いカメラ
館内で展示されている古い湿版写真など
■ 経営理念・特色
撮影現場では、自由なポーズで自分らしい仕草や表情をしていただくような撮影を心がけています。また、写真は光の芸術とも言われていますが、新たなライティング技法を考案しましたので、立体的で生き生きとした、豊かな表情を撮影することに成功しました。
今ではスマホやコンデジで誰でもカメラマンになれる時代。そんな時代でも、「やっぱりプロやな」そう思ってもらえる写真をこれからも撮り続けていきます。
5代目の川地清広さん
2020年春に川地さんが受章した黄綬褒章など
■ 写真とは「光で描く絵」
Q 写真館を取り巻く現状をお聞かせください
A 写真はかつて誰もが撮れるものではありませんでしたが、今ではカメラ付き携帯電話の普及で“1億総カメラマンの時代”になっています。しかし、携帯電話の中に保存されている「画像」は、きっと後世には残らないと思います。写真とは「光で描く絵」なのです。紙に残すという文化を大切にした上で、光の扱い方や構図など、プロの技術ならではの写真を撮影し続け、次の時代につなげていきたいと考えています。
Q 6代目は長女の美貴さんに継承するとのことですが、次の代への思いをお聞かせください
A 私の代では、複数の写真を使って動きと物語性を持たせた「フォトブック」を全国に先駆けて開発したり、卒業アルバムの個人写真に2灯のストロボの光で立体感を出すポートレートの撮影法を取り入れたりと、業界に先駆けて色々なことをやってきました。
これからも、時代時代に即応した写真を作っていくなかで、常に業界を先取りして先手を打ち、お客さまに新しい提案をしていってほしいと願っています。
スタジオに並ぶ撮影機材
スタッフのみなさん